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味噌汁にお麩を入れるタイミングと時間は麩の種類によって違います。戻すか戻さないか?

お麩の味噌汁って美味しいですよね。

麩の種類によって入れるタイミングや時間・戻し方など
違いがあるのかしら?

麩の種類によって違って
きますね。
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味噌汁へのお麩の入れ方 味噌をとく前ですか後ですか?それとも食べる直前?

麩の種類(後述)によっては事前のひと手間が必要です。

生麩の場合
そのまま使います。入れるタイミングは焼き麩と同じです。

焼き麩の場合
いったん水もしくはお湯、できればぬるま湯で戻したものを軽く絞ってから使います。

なぜぬるま湯がいいかというと、麩の原料はグルテンなので、あんまり熱すぎると変性してしまい、冷たくてもだめで、ぬるま湯が麩にとって適温なのです。

なぜ絞るかというとまた、麩は戻る時に水分をたくさん吸い込むので
そのままだと水かげんや味のコントロールが狂うので絞ります。

出汁を沁み込ませたいので、入れるタイミングは味噌を溶く前がいいですね。時間的には量にもよりますが1分もかからないでしょう。食べる直前では均一に戻らず固いものも出てくるので少し遅すぎます

揚げ麩(油麩)の場合
そのまま使います。揚げ麩は形が崩れ難いので、最初から入れて具と一緒に茹でても大丈夫です。

麩の種類と原料(製法と形による分類)

製法による種類

生麩
小麦粉に水を加えて練り、抽出したグルテンを餅粉とあわせて蒸したものです。約60%以上が水分で生麩そのものに味はないのですが、この無色透明さそのものが様々な調味料や出汁・薬味と合わさることで、料理の旨みを引き出し味わい深いものにします。

出典:麩嘉オンラインショップ

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焼き麩
いわゆる一般的なお麩です。
グルテンに小麦粉を合わせて焼き上げたものです。

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揚げ麩
グルテンに小麦粉を合わせて揚げたものです。


出典:山形屋商店 仙台麩

※揚げ麩は郷土色が強いため、ふるさと納税の返礼品として取り上げられています。
(納税額の30%ほどが実際の製品価格となります)

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以上が製法による分類で代表的なものですが、それらに当てはまらない独特の品種、形態の麩が全国各地には90種類以上あるといわれています。代表的なものを挙げておきます。

生麩のヴァリエーション
・餅麩 グルテンにもち粉を加えて作るプレーンな本来の生麩です。モチモチとした食感が楽しめ、鍋や煮物などに利用されます。

・蓬麩 粟麸 胡麻麩 柚子麩 餅麸に様々なものを加えた生麩です。


・紅葉麩 梅麸 桜麸 

紅葉・梅・桜の形に作り食紅で着色した生麩

・手毬麩

糸状にした生麩を巻きつけて、てまりのようにした生麩
お祝い事の重詰や吸い物に使われています

・すだれ麸(石川)

合わせ粉に米粉を使い生地を「すだれ」に包んでゆでます。高野豆腐のような食感があり、ダシを良く吸い、金沢の郷土料理「治部煮」やすき焼き、酢の物などに使います

焼き麩のヴァリエーション
・車麩(新潟、石川 、沖縄)

生地を棒に巻いて直火で焼き上げた車輪の形をした麩です。卵とじなどにも使われます。

・板麩(荘内麩、山形)


薄く延ばした生地を棒に巻き付け、直火で焼き上げ板状にした麩です。
汁の実にしたり、魚のすり身を包んで蒸したり揚げたりします

・松茸麩  マツタケの形に作り、傘の部分を着色してマツタケの香りをつけた焼き麩で
吸い物、茶碗蒸しに使います。

・丁子麩(滋賀・京都)

出典:加納麩

一粒づつ生地を整形し焼き上げた長方形の焼き麩で、煮崩れしません。

・安平(あんぺい)麩(山口) 丸餅のように大きくふっくら作り焼いた焼き麩です。

揚げ麩のヴァリエーション
・あぶら麸(宮城) 油で揚げてあるのが特徴で、煮て卵とじや丼に、戻してきゅうりやワカメと酢のもの、炒めたり鍋の具に使ます。

麩を利用した嗜好品

麩を利用したお菓子もあります。

・麩饅頭

出典:麩嘉

漉し餡を生麩で包んでいます。
駄菓子屋で人気だった麩に砂糖をまぶした「ふ菓子」というものあります。

麩の栄養とダイエットに最適な理由

麸は、植物性タンパク質が豊富でかつ低カロリーで、脂質やコレステロールはわずか1〜2%という、理想的な健康食品です。亜鉛・アルギニン・ナイアシン・グルタミン酸などの成分を含んでいて、グルタミン酸は知能の発育に欠かせない働きをすると言われています。麩の含有量は肉や大豆と比較しても群を抜いて多く、最近では離乳食としても人気がたかいです。

麩の起源と歴史

生麸の歴史は諸説がありますが、鎌倉・室町時代に中国より伝わったといわれています。当時は肉食を禁じられていた禅僧たちの貴重なタンパク源でした。安土・桃山時代の茶人・千利休は生麸を焼いた「ふのやき」を茶会の菓子として用い、これが焼麸の始まりといわれています。江戸時代になると、麸は庶民にも広く伝わり、地域の食文化と密接に関わりながら発展を遂げてきました。
ちなみに中国の麩はグルテンのみを固めて揚げたものです。生麩は中国起源とはいいながら、日本の文化の中で育まれた独特のものです。

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