洋菓子もいいですが、繊細できれいな雰囲気の和菓子はまた素敵ですよね。日本の伝統として和菓子を知ることはとてもいい勉強になります。
和菓子の種類は大分類で3種類、小分類で20種類もあります!
和菓子は一般的に、食品衛生法の規定をもとに水分量の多寡で大きく3種類に分類されます。
これは同時に保存性での分類ともなり、この分類基準は洋菓子でも同じです。
・水分を30%以上含むものは生菓子
・水分が10~30%のものは半生菓子
・水分が10%以下のものが干菓子
とされます。
それをさらに製造方法や原料で分類して20種類に分けるのが一般的です。
まんじゅうは蒸して作るので蒸し菓子、羊かんは型に流して作るので流し菓子、
豆を原料とした豆菓子、米を原料とした米菓などです。
生菓子の種類と名前
・餅菓子
「おはぎ」や「大福餅」など、もち米やうるち米などを加工して作られたもの。
・蒸し菓子
「じょうよまんじゅう」や「ういろう」など、蒸して作られたものの総称。
・焼き菓子
「ドラ焼き」や「栗まんじゅう」など、焼いて作られるもの。
・流し菓子
「ようかん」や「水ようかん」など、型に流して成型したもの。
・練り菓子
「ねりきり」や「こなし」など、練り上げた生地を成形して作ったもの。
・揚げ菓子
「餡ドーナツ」など、油で揚げて作られたもの。
半生菓子の種類と名前
・あん菓子
「石衣」など、半乾きのあん玉に糖衣をかけたもの。
・おか菓子
「もなか」や「鹿の子」など、別に調整したものやその他のものを組み合わせて作られたもの。
・焼き菓子
「茶通」など、焼いて作られるもの。
・流し菓子
「ようかん」など、型に流し入れて作られ生菓子より日持ちがいいもの。
・練り菓子
「ぎゅうひ」など、練り上げた生地で作られたもの。
・砂糖漬け菓子
「甘納豆」など、原料の風味を活かしてて作られたもの。
干菓子の種類と名前
・打ち菓子
「落がん」や「片くりもの」など、粉類と砂糖にシロップを加えて蒸気を当て、乾燥して仕上げたもの。
・押し菓子
「塩がま」や「むらさめ」など、打ち菓子に使用する材料に練り飴などを配合し、口溶けを良くしたもの。
・掛け菓子
「ひなあなれ」など、焙煎して仕上げられたもの。
・焼き菓子
「丸ボーロ」など、生菓子や半生菓子などと同じ材料のものを焙焼してパリッと仕上げたもの。
・あめ菓子
「有平糖」など、砂糖と水飴を材料とし、煮詰めて冷却したもの。
・揚げ菓子
「かりんとう」や「あられ」など、油で揚げたもの。
・豆菓子
「いり豆」や「おのろけ豆」など、豆を主な原料とした落花生や節分用大豆のこと。
・米菓
「あられ」や「せんべい」など、うるち米を原料としたせんべいともち米を原料としたあられやおかきのこと。
和菓子は用途で分類することもあります
和菓子は家庭で楽しむだけではなく、様々な用途にも使われて、用途別に分けることもあります。
・茶席菓子 茶の席で使われ、濃い茶には生菓子、薄い茶には干菓子を用いる。
・縁起菓子 縁起物として
・工芸菓子 展示・鑑賞用の工芸品として山水・花鳥風月などを写実的に表現する。
・式または引菓子 祝儀・不祝儀の引き出物として
・蒔物菓子 舞踊、琴などの発表会の土産として
・並菓子 日常のお茶うけとして
和菓子の歴史と文化についてご紹介!
和菓子の「菓子」は、昔は「果子」という字が使われていて、果物や木の実のことを表していたそうです。
和菓子は、茶道文化が広まったことで大きく発展し、江戸時代に今の和菓子文化が定着しました。
和菓子の最初は、葉っぱの上に乗せられた木の実が始まりです。
弥生時代には、もう「餅」が存在していたといわれています。
すごいですね!
安土桃山時代には砂糖が使われるようになりましたが、まだまだ一般庶民には手が届かないものだったようです。
江戸時代に広まった和菓子も、明治時代に広まった西欧文化によって洋菓子が人気になり、和菓子と洋菓子両方を売るお店が増えました。
また、それまでのお菓子を和菓子とよんで洋菓子と区別するようになりました。
そのため遣唐使が伝えた唐菓子(からがし)や、安土桃山時代に宣教師などによって伝えられた南蛮菓子(なんばんがし)なども日本で改良が加えられ独特の発展を遂げたため、和菓子に含まれています。
唐菓子の例としては、煎餅(せんべい)・索餅(さくべい)など。
南蛮菓子の例としては、カステラ・金平糖(こんぺいとう)・カルメ焼き(カルメラ)などがあります。
栗饅頭やカステラ饅頭などの焼き菓子類の多くが、オーブンなどの利用により、明治以降に誕生しました。
第二次世界大戦で砂糖が手に入らなくなり、お菓子を売るお店は減りましたが、昭和20年代後半からは茶道が人気となり、茶菓子として和菓子が広く知られるようになり現代に至っています。
日本で一番古い和菓子屋を知っていますか?
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季節別の和菓子の種類・名前と特徴は?
日本特有の季節感を、和菓子で感じることができるのも素敵ですよね。
俳句の季語となっているものもあります。
春は、桜餅や柏餅のように春の葉っぱを使った和菓子が特徴です。
桜の葉は、塩漬けにすることでクマリンという物質が生成されます。
また、ヨモギの葉にはシネオール、かしわの葉にはオイゲノールという成分が含まれており、抗菌作用を持っていますので、気温が高くなる春から夏には防腐効果の高い和菓子はありがたい存在です。
夏は、ところてんやくず饅頭、水ようかんなどが代表的です。
水分量が高く、水分補給にも効果的です。
秋は、きんつばや鬼まんじゅうのように食材の甘みをそのまま活かした和菓子が多いのが特徴です。
栄養価も高く、冬を乗り越える体力をつけるのに適しています。
冬は、雪を表す白いお菓子が特徴です。
白いお菓子の代表「雪餅」はツクネイモが使われ、たんぱく質が多く含まれています。
新年は四季とは別に、 菱葩餅(ひしはなびらもち)、干支菓子などが代表的です。
和菓子で四季を感じられるなんて、素晴らしいですね。
季節の和菓子を紹介しています。
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まとめ
和菓子は、日本特有の四季や文化を感じられる素晴らしい食材です。
和菓子の種類や歴史を知ることで、日本の歴史の一部をより知ることができます。
カッコいいですね。
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