納豆の賞味期限は通常「製造日から要冷蔵(5度以下)で8~10日」と短いんだけど、それを過ぎても保存は効くのだろうか?
納豆大好き人間としては重要な(笑い)テーマですね。
納豆は賞味期限を過ぎても何日ぐらい持つのか?
「納豆はもともと腐っているのだから、それ以上は腐らない。」と誤解している人もいますが、納豆は有用なカビ(納豆菌)からつくられる発酵食品ですが、有害なカビ(腐敗菌)にやられて腐ることもあります。
専門家(全国納豆協同組合連合会)の見解をもとにまとめてみました。
常温の場合
常温で保存した場合、納豆菌の活動は活発ですが、納豆菌以外の雑菌が増殖し、納豆が腐ってしまう場合もあります。
その結果、3週間くらいでカビが生えることがあります。
賞味期限が切れていたとしても、3週間程度でカビが生えていないのなら、食べても健康上の問題は生じません。
冷蔵の場合
納豆は冷蔵状態でも納豆菌がじわじわと活動しています。
それでもさすがに2ヶ月ともなると、冷蔵保管でも水分がなくなってカリカリの状態になりますが、水に入れるとふやけて戻ります。
また2ヶ月程度であれば食べても問題ないとのことです。
冷凍の場合
パックごと冷凍した場合、3ヵ月~半年程度でしたら問題なく食べられるとのことです。
実際に海外向けに冷凍した納豆が輸出され、その状態で販売されています。
納豆の栄養のおさらいと種類による栄養価の違いは?
納豆には、ナットウキナーゼやビタミンK2・アミノ酸など多くの栄養素が含まれています。
またカルシュウムも多く含まれ、ほぼ完全な健康食品といえますが、詳しく効果を記述するときりがないのでやめておきます。
特に最近注目されているものはポリアミンという栄養素で、アンチエイジングとがん抑制・美肌効果もあるといわれています。
納豆を毎日食べ続けると体内の血中ポリアミン濃度が上昇して炎症が生じにくい環境になります。その結果、臓器の老化が抑制され寿命が長くなるということが分かってきました。
ポリアミンは遺伝子レベルでも遺伝子の炎症をおさえるので、がん(特に大腸がん)を抑制することがマウス実験により確認されました。
また、毎日食べ続けることで体内のポリアミン濃度が高く維持できるので、量を多くというよりも、1日1パック食べたほうが良いとのことです。
(自冶医科大学附属さいたま医療センターの早田邦康氏による)
出典:女性自身
これらの栄養素は納豆の発酵が進むほど増えます。
納豆の栄養の源泉は納豆菌です!
小粒の納豆のほうが大粒に比べ納豆菌が増殖する表面積の合計が大きいため、結果的に栄養価も多くなります。
ひき割り納豆は小粒の糸引き納豆よりも表面積がさらに広いので、ビタミンなどの含有率もより多くなっているそうです。
つまり、栄養価でいえば
ひき割り納豆 > 小粒納豆 > 大粒納豆
ですね。
納豆は賞味期限を過ぎても食べられますが、味や栄養価はどうでしょうか?
健康に害がなく食べられるとしても、味が落ちていたり栄養が無くなっていたら問題ですよね。
常温・冷蔵の場合
納豆菌は常温・冷蔵でも活動を続けます。
ただ賞味期間が過ぎるあたりから、アンモニア臭が強くなり、粘りが弱くなります。
また白いつぶつぶ(チロシンというアミノ酸の結晶)が生じ、ジャリジャリとして食感を損ないます。さらには水分が失われて、カリカリな納豆になってしまいます。
さすがに、ここまで来ると食べたくなくなるのでは、、
ただ味は別として栄養価の問題はありません。
冷凍の場合
納豆の栄養素の内、ビタミンB群は水溶性なので解凍時に流れ出てしまいます。
しかしタンパク質やその他の栄養素は壊れることはありません。
味については、水分が一度固まるので、上手に解凍しないと口当たりが変わってしまいます。
上手な解凍方法は、食べる前日に冷凍庫から出し、自然解凍する方法がおすすめです。
時間の目安は夏場なら約6時間、冬場なら8時間ほどですが、常温で放置すると再発酵が進むので注意が必要です。冷蔵庫に移してゆっくり解凍する方法もあります。
気を付けたいのは、一般的に食品の解凍で利用される電子レンジは使えないということです。(臭いが凄まじくて耐えられません)
まとめ
納豆は賞味期限を大幅に過ぎても食べられます。
ただ、アンモニア臭が増すなど味が落ちますが、納豆の栄養素は発酵が進むほど増えます。
つまり、味と栄養、両方を最大限に活用するには、
賞味期限ぎりぎりまで待ってから納豆を食べたほうが良いことになりますね。
参考になれば幸いです。
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