🎀 この記事でわかること
- 七草の意味と特徴:それぞれの草が持つ由来や体への優しい効果を、初心者向けにわかりやすく紹介します。
- すずな・すずしろの正しい切り方:実際の調理で迷わないように、写真をイメージしながら切る順番とコツを丁寧に解説します。
- 根っこは食べていいのか問題:どこまで食べられるのか、取り除いたほうが良い部分はどこかなど、安心して調理できるポイントを詳しく説明します。
- 七草がないときの代用方法:身近な野菜で「七草風」に仕上げる工夫や、味のバランスを保つための組み合わせ例を提案します。
- 保存・作り置きのコツ:前日に下ごしらえしても風味を損なわないための保存方法や、忙しい朝でも失敗しないための準備テクニックを紹介します。
- 七草粥の基本&炊飯器レシピ:鍋だけでなく炊飯器でも美味しく作れるように、手順をわかりやすくまとめて初心者でも作りやすいレシピにしています。
- 簡単アレンジと献立例:子どもや苦手な人も食べやすくなる味付けのヒントや、朝・夜で変えられる献立パターンなど、実生活で役立つアイデアを幅広くご紹介します
七草粥とは?まずは簡単におさらい
七草粥を食べる意味
七草粥は1月7日の朝に食べる風習があり、「一年の無病息災」を願うもの。お正月のごちそうで疲れた胃腸をやさしく休める効果もあります。
七草セットの中身チェック
スーパーなどで販売される「春の七草セット」には、7種類の野草が入っています。パッケージのラベルを見て、中身や鮮度を確認しておきましょう。
初心者がつまずきがちなポイント
「草ごと全部入れていいの?」「洗うだけでいいの?」など、小さな疑問が出やすい料理です。次の章から一つずつ丁寧に見ていきましょう。
七草それぞれの特徴と下ごしらえガイド
せり
香りが良く、七草の中でも存在感があります。さっと湯通ししてから刻むと食べやすくなります。独特の爽やかな香りがあるため、長く茹でると風味が飛んでしまいます。湯通しは10秒ほどにとどめ、すぐに冷水に取ると色も鮮やかに保てます。刻むときは繊維を断ち切るようにすると、口当たりが柔らかくなります。
なずな
少し苦味があるので、軽く下茹ですると食べやすくなります。根元の砂をしっかり洗い流すのがポイントです。外側の固い葉がある場合は取り除き、柔らかい部分だけを使うと苦味が抑えられます。茹でた後に軽く水にさらすことでアクが抜け、優しい味わいになります。刻む際は細かすぎず、存在感を残すと見た目も良くなります。
ごぎょう
ふわっとした食感が魅力。茎が太い場合は少し細かめに切ると食べやすくなります。葉が産毛のようにふわっとしているため、洗うときはこすりすぎないように優しく扱いましょう。油分との相性も良いので、下茹でしたあとほんの少しごま油をからめてから加えると風味がアップします。
はこべら
小さな葉が特徴。洗うときは水に少し浸けて砂を落としましょう。茎も柔らかいので、そのまま刻んで使えます。茹でる必要はありませんが、食感が気になる場合は一瞬湯にくぐらせる程度でOKです。細かく刻むと全体によくなじみ、彩りもきれいになります。
ほとけのざ
クセがないので、そのままでもOK。ざっくり刻むだけでも食べやすいです。七草の中でも比較的扱いやすく、初心者でも失敗しにくい食材です。香りが穏やかなので、最後に加えることで全体の風味バランスが取りやすくなります。量を多めに入れると彩りが豊かになります。
すずな(かぶ)
葉と白い根の部分に分け、別々に切ると火の通りが均一になります。葉は細かく刻んで彩りに、根は薄いいちょう切りにすると食べやすくなります。根の部分は皮を薄くむき、ヒゲ根や固い部分を取り除いておくと口当たりが良くなります。茹で時間が長いと柔らかくなりすぎるので、食感を残す程度に加熱しましょう。
すずしろ(大根)
薄めのいちょう切りや短冊切りにすると、お粥になじみやすくなります。大根の辛味が気になる場合は、刻んでから一度水にさらすとマイルドになります。葉も栄養豊富なので、細かく刻んで一緒に加えると彩りと風味が良くなります。火が通りやすいので、加えるタイミングは仕上げ直前がおすすめです。
七草粥の野菜の切り方・根っこは食べる?徹底解説
すずな・すずしろの切り方
かぶや大根は皮を薄くむき、根のヒゲ部分を取り除きましょう。食べやすい大きさにカットすることで見た目も美しく仕上がります。さらに、切る際は包丁を少し斜めに入れると断面が広がり、火の通りが均一になります。こうすることでお粥になじみやすくなり、口に入れたときの食感もやさしく仕上がります。特に初心者の方は、大きさを揃えることを意識するだけで、見栄えと食べやすさがぐっと良くなります。必要であれば、あらかじめ小鉢に水を用意しておき、切った野菜を一時的に浸けておくと変色防止にもなります。
さらに、すずな(かぶ)の葉は栄養が豊富なので、決して捨てずに細かく刻んで彩りとして使いましょう。すずしろ(大根)の葉も同様に、仕上げに加えることで鮮やかな緑色がアクセントになります。切った後に布巾やキッチンペーパーで軽く水気を取っておくと、お粥が水っぽくならず、全体の仕上がりがきれいになります。
根っこは食べてOK?
根の細い部分はしっかり洗えば食べられますが、土っぽさが気になる場合は取り除くと安心です。特に七草セットに含まれる根には土が残っていることがあるため、流水で指先を使いながら丁寧にこすり洗いするのがポイントです。気になる方は、歯ブラシのような柔らかいブラシでやさしくこするのもおすすめです。食感を楽しみたい場合はあえて少し残しても良いですが、見た目を優先するなら、潔くカットしてしまうのも選択肢のひとつです。
また、根の部分は少し硬さが残りやすいので、火を通すタイミングを他の葉物より少し早めにすると、全体の食感のバランスが取れます。根元近くの白い部分はうま味があるので、薄くスライスして活用するとお粥の風味に深みが出ます。自分や家族の好みに合わせて「歯ごたえを楽しむ」「なめらかに仕上げる」など、切り方を調整するのも料理の楽しさのひとつです。
その他の野菜の切り方まとめ
| 野菜名 | 下ごしらえ | 切り方のポイント |
|---|---|---|
| せり | さっと湯通し | 細かめに刻むと香りが広がる |
| なずな | 砂をしっかり洗う | 苦味を抑えるため軽く茹でる |
| ごぎょう | 茎が太い部分をチェック | 食べやすくざく切り |
| はこべら | 水に浸して砂抜き | 小さな葉はそのままOK |
| ほとけのざ | 洗うだけでOK | ざっくり刻んで彩りに |
| すずな | 根と葉を分ける | いちょう切り+葉はざく切り |
| すずしろ | ヒゲ根を取る | 薄切りで食感よく |
細かく刻むと粥になじみますが、少し形を残すと彩りがきれいになります。好みに合わせて調整してみてください。さらに、刻んだ野菜を一度ザルに広げて水気を飛ばしておくと、お粥に入れた際に水分が出にくくなり、ふんわりとした食感を保てます。特に写真映えを意識する場合は、最後に彩りとして葉物を上にのせるように設計すると、見た目にメリハリが出て、料理がぐっと華やかに感じられます。
七草が揃わないときの代用・なしでも作れる?
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身近な野菜で代用する方法
小松菜や水菜、ほうれん草などでも代用できます。「七草風お粥」として楽しむのもおすすめです。特に小松菜は手に入りやすく、火の通りも良いため、お粥との相性も抜群です。水菜はシャキッとした歯ごたえが残るので、火を入れすぎず最後に加えると彩りがよくなります。ほうれん草を使う場合はアクが気になることがあるので、さっと下茹でしてから使うと全体の味が優しくまとまります。また、彩りを意識して青ねぎや大葉などをプラスすると、風味もアップし見た目も華やかになります。
さらに、にんじんやれんこんを薄く刻んで加えると食感のアクセントにもなり、胃腸に優しいながらも満足感のある「アレンジ七草粥」に仕上がります。本来の七草が手に入らない場合でも、冷蔵庫にある食材で工夫することで、立派な行事メニューとして楽しむことができます。
七草が苦手な人向けのアレンジ
少量の出汁や卵を加えると、野菜が食べやすくなります。子どもにもおすすめです。特に「野草の香りがちょっと苦手…」という方には、白だしやコンソメをほんの少し加えるだけで味がまろやかになり、食べやすくなります。卵は溶き卵にして仕上げに回し入れると、とろっと優しい口当たりになり、朝食にもぴったり。ごま油をほんの一滴だけ垂らすと香りが立ち、満足感のある風味になります。
また、少量の鶏ささみや豆腐を加えると、たんぱく質も摂れて栄養バランスが良くなり、ダイエット中や体調を整えたいときにもおすすめの一品に変わります。「七草粥=淡泊」というイメージを持っている方も、アレンジ次第でぐっと美味しく楽しめます。
前日に準備できる?保存方法ガイド
下ごしらえ野菜の保存
洗って刻んだ野菜はキッチンペーパーで水気を取り、冷蔵庫で保存できます。保存の際は、乾燥を防ぐために湿らせたキッチンペーパーで包んでから保存袋に入れると安心です。冷蔵庫の野菜室に入れておけば、半日〜1日程度は風味を保ったまま使うことができます。忙しい朝に備えて前日夜のうちに準備しておくと、当日の調理がとても楽になります。
お粥は前日でも大丈夫?
お粥自体は作り置きも可能ですが、水分が飛びやすいので、食べる前に少し水を足して温め直すとふんわり仕上がります。鍋で温める場合は、焦げ付かないように弱火でゆっくりと混ぜながら温めると良いでしょう。炊飯器の保温機能を使う場合は、水分の蒸発を防ぐためにラップや落とし蓋をかけておくと、ふっくら感がキープできます。
七草粥の作り方(2パターン)
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鍋で作る基本レシピ(4人分)
- お米を洗う – 軽く研いでヌメリを落とすことで、さらっとした仕上がりになります。研ぎすぎないのがポイントです。
- 水からコトコト煮る – お米にしっかり水を吸わせるために、沸騰する前の弱火からじっくり加熱します。鍋のフタは少しずらして吹きこぼれを防ぎましょう。
- 野菜をタイミングよく投入 – 煮える時間が異なるため、根菜→葉物の順に加えると食感よく仕上がります。最後にひと混ぜして火を止めると香りが引き立ちます。
さらに、鍋で作る場合はお米の状態を確認しながら水を足せるので、自分好みの柔らかさに調整しやすいのもメリットです。水分が少ないと粘りが出てしまうため、お粥らしい“とろっと感”を出したい場合はこまめに水を足すと良いでしょう。
炊飯器で作る簡単レシピ
お米と水、刻んだ七草をまとめて炊飯器に入れるだけでOK!忙しい朝にもぴったりです。炊飯器の「おかゆモード」を使うと失敗しにくく、スイッチひとつで仕上がります。通常炊飯モードしかない場合は、水の量を通常の2〜3倍に増やすことで、しっかりお粥の食感に近づきます。
炊き上がった後にフタを開けず数分蒸らすことで、全体がなじんでとろみが増します。七草をより鮮やかに仕上げたい場合は、葉物だけ後入れにして、余熱で火を通すと色鮮やかに仕上がります。
もっと美味しくなるちょい足し・アレンジ
香りを逃さないタイミング
野菜は最後に加えることで、香りがしっかり残ります。特に七草は香りが命とも言える存在なので、長時間煮込んでしまうと風味が弱くなってしまいます。火を止めた直後や、余熱を利用して加えると、草の爽やかな香りがふわっと広がり、食べた瞬間に「七草粥らしさ」を感じることができます。また、仕上げに少量の白だしを加えると香りが一層引き立ち、香りと旨みの両方を楽しめます。
見た目をきれいにする盛り付け
白いお粥に緑の野菜が映えるように、最後に彩りを整えましょう。彩りを意識するだけで、同じ七草粥でも「丁寧に作られた料理」に見えるから不思議です。器の中央に野菜をふわっとのせるように盛り付けたり、あえて少し高く盛って立体感を出すと写真映えも良くなります。仕上げにごまや刻んだ柚子皮を少量トッピングすると、香りと彩りのアクセントになり、ワンランク上の仕上がりになります。
子ども・苦手な人向け味付け
少し塩やだしを加えるだけで、食べやすくなります。特に「野草の風味が強くて食べにくい」という場合は、優しい風味の白だしやほんの少しの味噌を加えるだけでも味の印象が変わります。小さなお子さん向けには、とろみが出るように卵を加えたり、仕上げに少しだけチーズやごま油を垂らすと食べやすくなります。また、七草の葉を細かく刻んで混ぜご飯のように全体になじませると、野菜が苦手な人でも抵抗なく食べられる工夫になります。
七草粥に合うおかず・献立案
朝食向け
焼き鮭や温かいお茶など、軽めのおかずがぴったりです。さらに、梅干しや浅漬け、少量の出汁巻き卵などを添えると、彩りもバランスも良くなります。特に梅干しは、さっぱりとした酸味が七草粥の優しい味わいを引き締めてくれるのでおすすめです。ほかにも、昆布の佃煮やお漬物など「少しずつ色々なおかず」を用意すると、朝から満足感のある食卓になります。あっさりしていながら味の変化が楽しめる組み合わせは、胃をいたわりたい日の朝にぴったりです。
夜食として楽しむ場合
湯豆腐や煮卵など、胃に優しい副菜がおすすめです。夜に食べる場合は、体を温めてくれるスープや具だくさんの味噌汁を添えると、満足感がありながらも重くなりすぎません。また、温かいほうじ茶や生姜を加えたポタージュ風スープを合わせると、体の内側からぽかぽかと温まります。疲れているときには、やわらかい湯葉やとろろを合わせると、とても消化が良く、夜遅い時間でも罪悪感なく楽しめます。胃腸に優しく、一日の締めくくりとしてほっとできる献立に仕上がります。
【まとめ】七草粥は切り方と下ごしらえで美味しさが変わる
七草粥はシンプルな料理だからこそ、切り方や下ごしらえで仕上がりに大きく差が出ます。丁寧に野菜を扱うことで、香りや彩りがぐっと引き立ち、「ただのお粥」ではなく「特別な行事食」として楽しめる一品になります。また、七草それぞれの特徴を知ることで、「この草はどんな風味かな?」「家族はどれが好きかな?」と会話のきっかけにもなり、食卓が少し華やぎます。
さらに、今回ご紹介したような代用野菜やアレンジの工夫を取り入れれば、七草が全部揃わなくても気軽に楽しめます。行事だから完璧にしなきゃ…と思わず、「できる範囲で季節を味わう」気持ちがとても大事です。忙しい日でも無理なく作れるように、前日準備や炊飯器レシピもぜひ活用して、あなたのペースで取り入れてみてくださいね。
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「スーパーで見つからなかった…」「当日バタバタしたくない!」という方は、ネットで買えるカット済み七草セットが便利です。事前に準備しておけば、当日の朝はお粥を炊くだけでOK。忙しい方や初心者さんにも安心です。
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